AutoCADでは図面の大きさに合わせて、線種の表現も変える必要があります。
[グローバル線種尺度]は、図面全体に対する線種の尺度(表示サイズ)をコントロールする設定で、この設定を図面の大きさに合わせて設定する必要があります。
また、AutoCADにはacad.lin(aclt.lin)、acadiso.lin(acltiso.lin)という線種ファイルがあり、図面の作図単位によって使用する線種ファイルが異なります。
作図単位フィート/インチ acad.lin(aclt.lin)
作図単位メートル acadiso.lin(acltiso.lin)
作図単位が異なることにより、使用する線種ファイルも異なります。当然、線種ファイルが異なれば[グローバル線種尺度]の考え方も異なります。
以下、グローバル線種尺度の値の導き方(参考)
★作図単位フィート/インチ(acad.lin(aclt.lin)を使用した場合)
・ISO規格の線種
図面尺度の分母値に0.25を掛けた値をグローバル線種尺度として指定
例 1/100図面の場合 100×0.25=25
・AutoCADオリジナルの線種
図面尺度の分母値に6.25を掛けた値をグローバル線種尺度として指定
例 1/100図面の場合 100×6.25=625
★作図単位メートル(acadiso.lin(acltiso.lin)を使用した場合)
・ISO規格の線種
図面尺度の分母値に0.25を掛けた値をグローバル線種尺度として指定
例 1/100図面の場合 100×0.25=25
・AutoCADオリジナルの線種
図面尺度の分母値に0.25を掛けた値をグローバル線種尺度として指定
例 1/100図面の場合 100×0.25=25
・JIS規格の線種
図面尺度の分母値に1.0を掛けた値をグローバル線種尺度として指定
例 1/100図面の場合 100×1.0=100
このような結果を踏まえると、JIS規格の線種を使用するとグローバル線種尺度の値が解りやすいということになります。ただし、下流工程の設備図面の作業では、建築データを貰った上で作業を行いますので、必ずしもJIS規格の線種が使用できるとは限りません。
※図面中で上記グループを混在するような設定は避けてください。
また、上記とは別にAutoCADではユーザが線種を定義(カスタマイズ)することができます。
カスタマイズされた線種を使用している場合、グローバル線種尺度の値が変わりますので注意が必要です。
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