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2009年6月8日月曜日

建築設備CADの情報: 非ネイティブのDWGファイル

非ネイティブのDWGファイル

今や設備専用CADのほとんどが、AutoCAD図面(DWG)をそのまま開けたり、またAutoCAD図面形式(DWG)で保存することができ、以前のように中間ファイルとしてDXFを利用する機会が減ってきました。
ですが、これはOpen Design Allianceが開発した「DWGdirect」を利用して、DWGクローンを作成しているにすぎず、変換後の問題・不具合が多いのが現状です…。

例えば、AutoCAD図面を設備CADで読み込んだ際には「ワイプアウト」や「クリップ」が消えてしまい、オリジナルのAutoCAD図面とまったく異なった表示になったり…

例えば、AutoCAD→設備CAD→AutoCADという流れで、AutoCAD上で作業を行おうとすると、「非ネイティブのDWGファイル」という警告メッセージが表示されたり…

このメッセージは、「開こうとする図面ファイルは擬似的に作成されたDWGファイルなので、ファイルが壊れている、または将来的に壊れる可能性があります」という意味となります。

また、変換時に情報が失われて(変わって)しまい、オリジナルのAutoCAD図面とは異なる振る舞いになってしまうものもあります。
(ファイル容量が半分以下になってしまう場合もあります。それだけ情報が欠落しているということです…)

AutoCAD→設備CAD→AutoCAD

・作図単位が変わってしまう

・文字サイズが微妙に変化する

・寸法線の自動調整が外れる

・ハッチングの自動調整が外れる

・ハッチングが図形として分解される

・ブロックの基点が変わる

・ブロックの名称が変わる

・属性定義がテキストに変わる

・ダイナミックブロックの振る舞いが失われる

・ByLayer、ByBlockの情報が失われる

・カスタム線種として変換され、線種の見え方が各図面で異なる

……などなど


ということで、AutoCAD図面の読み込み、またAutoCAD図面形式での保存には注意が必要です。
特に「AutoCAD図面形式で図面ファイルを提出」する際には、“DWGになっていればOK”なのか“変換バケが生じたままでOK”、“問題があるDWGのままでOK”なのか確認の必要があります。

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